日本カジノビジネスはなぜ良いのか?

目次

1. 日本経済復興の切り札となる”カジノビジネス”
2. 日本カジノの営業利益試算額
3. カジノに頼らないビジネスモデルの構築
4. 日本カジノビジネスの懸念点



1. 日本経済復興の切り札となる”カジノビジネス”

日本では、2020年代の半ばから後半にかけて3つのIR施設(カジノを含む統合型リゾート施設)がオープンする予定となっていますが、じつは日本は、中国と韓国、台湾、シンガポールの4ヵ国からだけで、毎年12兆円以上の黒字を出していると言われています。また、日本を訪れた外国人観光客は、10年以上右肩上がりに連続して過去最高を更新し続けており、とくに地方を訪れる観光客は、都市部よりも伸び率が高い傾向にあります。



この状況は、オリンピックや万国博覧会、IR開業によって2020年以降も継続することが期待されており、政府目標値として2020年までに年間訪日外客数4000万人、2030年までに海外観光客6000万人が設定されているほど、今後外国人観光客から得られる収益が右肩上がりに上がることが見込まれており、非常に大切な収入源の1つになると考えられているのです。



政府目標値

 2020年 2030年
訪日外国人旅行者数4000万人6000万人
訪日外国人旅行消費額8兆円15兆円
地方部での外国人延べ宿泊者数7000万人1億3000万人
外国人リピーター数2400万人3600万人
日本人国内旅行消費額21兆円22兆円
* 出典: 観光立国推進基本計画2017


そんな中、2018年に日本では訪日外国人の数が3,000万人を突破し、中でも中国人旅行客と韓国人旅行客の割合がそれぞれ4人に1人にのぼりました。つまり、日本に来る観光客の半分が中国人と韓国人と考えることもでき、とくに中国から来日する富裕層レベルの観光客を日本のIR施設へ誘致することができれば、かなり経済的に有利な展開を期待できるかもしれないのです。



実際、中国本土には、人口の約10%にあたる1億人以上の富裕層が存在しており、これは日本の総人口とほぼ同じ割合となっているのですが、中国はカジノなどのギャンブルが法律上禁止されているだけでなく、彼らのような富裕層がお金を楽しく使用するためのエンターテインメント施設がまだそれほど充実していません。



また、中国国内で働く上流層の公務員たちが毎年ボーナス(賄賂)として受け取っていた数千万円~億単位のお金が、これまではマカオのカジノVIPルームなどに流れていた現状がありましたが、習近平国家主席によるクリーン政策の一環で賄賂問題に対する処罰が厳しくなったことで、国内で行き場を失ったお金が海外に流れているとの指摘もあるほどです。



このような現状から、娯楽と文化が充実している日本や、富裕層マーケティングに長けたシンガポールなどへ海外旅行する中国人が年々増加しており、もちろんアメリカやヨーロッパへ行く中国人の海外旅行客も大勢いるとは言っても、今後経済停滞の懸念をかかえている中国では、多くの国民が地理的に近場の楽しめる外国へ旅行へ行くという傾向になると考察されているようです。これらのことから、日本カジノ関連ビジネスは、日本経済復興の切り札となる可能性を秘めたビッグビジネスになるのかもしれません。



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2. 日本カジノの営業利益試算額

キャピタル&イノベーション株式会社が、約5年前に調査した試算では、営業利益は関東のIRが2,000億円(売上高5,400億円)、関西のIRは1,000億円(売上高3,000億円)、その他の地方のIRは北海道、東北、四国、九州それぞれで100億円以上の営業利益が見込まれています。とくに関東IRの数値は、シンガポールの「マリーナベイサンズ」の2015年度収益規模(営業利益1,300億円/売上高3,100億円)を上回っており、関西IRは同等規模となる予測になっています。



しかし、中国人富裕層のカジノVIPプレイヤーによる収益は少なくなると見られており、マカオカジノで一般的なジャンケットによるプロフェッショナルなVIPルーム運営がカギを握っていると考察する専門家もいるようです。また最悪のケースとして、海外富裕層の財布を頼らなくても、世界有数の富裕層大国である日本人の入場規制を緩くし、暴力団などが動かす銀行を通らない地下マネーがカジノに流れこんで来ることも想定すれば、日本のカジノは問題なく発展していくだろうと言われています。



なお、古いデータですが、下記が日本にある既存ギャンブル(2015年度)と、2020年以降に誕生予定のカジノの市場規模(事業者収益)となっています。カジノに関しては、あくまで予測値ですが、日本のIR全体で約1兆円~2兆円が見込まれているようです。



ギャンブル名顧客の現金投入額市場規模(事業者収益)
パチンコ22兆3,000億円3兆3,200億円
公営競技4兆7,553億円1兆1,922億円
JRA2兆5,834億円6,458億円
地方競馬4,310億円1,078億円
モーターボート1兆423億円2,606億円
競輪6,308億円1,577億円
オートレース678億円203億円
宝くじ9,007億円4,783億円
toto1,108億円554億円
カジノ1.2~2.2兆円
* 既存ギャンブルとカジノのGDPは、それぞれ国内GDPの約1%、約0.2~0.4%です。
* カジノ市場規模はカジノジャパン株式会社の予測値です。
(出典元:キャピタル&イノベーション株式会社)



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3. カジノに頼らないビジネスモデルの構築

日本のカジノは、ただ単にカジノ目当てで来場するギャンブル好きの層のためのカジノ賭博場を経由して多くの収益を上げる従来型のカジノリゾート施設ではなく、ショッピングや宿泊、アトラクションやエンターテインメントを楽しむために来る家族連れや、数日にわたる国際会議、企業研修、展示会・見本市などに参加するためまとまった日数ホテルに宿泊するビジネスマンなどをターゲットとして、ホテルやショッピングモール、各種エンターテイメント施設、劇場、シアター、国際会議場、コンベンションセンターなどを充実させる総合リゾートの型となります。



実際に、日本のカジノはIR施設全体の敷地面積の約3%までしか面積を設けられないことからも分かるように、どちらかというとカジノ場で高い収益を上げてきた「マカオ」というよりも、カジノ以外からの収益を多く上げる現在の「ラスベガス」に似たビジネスモデルが組み込まれることが予測されているようです。ただ、どちらにしても、海外ではIR施設に来場するお客さんのほとんどは、余暇の楽しみとしてカジノ場へ立ち寄る傾向があるので、カジノ場とカジノ以外の施設が共存することで、大きな経済的相乗効果を生むことは間違いなさそうです。



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4. 日本カジノビジネスの懸念点

日本でカジノビジネスを行うことにより、IR施設や周辺地区への莫大な投資を呼び込むことができ、国内外からの観光客の増加だけでなく、IR施設や周辺地域経済の発展・復興につながることが期待されています。また、IR施設内では多くの雇用が生まれ、カジノ場だけでもウエイター、ウエイトレス、受付・会計係、警備員、清掃員、セキュリティ・バックオフィス、カジノディーラー、スーパーバイザー、ピットボス、カジノマネージャー、カジノホスト、ジャンケットなど、想定以上の従業員やパートタイムスタッフが必要になります。ゲームテーブルやゲームマシン、カジノチップ、監視カメラ(CCTV)など様々な備品も必要になるので、周辺産業も活性化することが見込まるでしょう。



一方、日本にカジノを含む統合型リゾート施設が誕生することで懸念されている負の側面として、「周辺地域の治安悪化」と「ギャンブル依存症罹患者の増加」が問題視されています。ただ、これまでカジノを合法化した国のほとんどのカジノ関連施設では、施設周辺の治安が悪化した例は少なく、カジノ自体が国家が厳しい規律の元管轄するギャンブルになるため、逆に治安が良くなった地域が多くあると言われているようです。



また、ギャンブル依存症罹患者の増加については、マカオのようにギャンブル依存症のためのカウンセリングを国を挙げて行ったり、シンガポールのように自国民にのみ入場料を徴収し容易な入場を妨げたり、ギャンブルをする当本人やその家族がカジノ側に入場制限を申し出ることができる環境を用意したりと、IR施設で出した利益の多くをギャンブル依存症対策費に回すことを義務付けるくらいの予防策が必要になるのかもしれません。



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